フジロックフェスティバル’11 3日目 【写真追加】

※【追記】今更ながら写真追加しました

洋楽ファン8年目ながら、初めてフジロックフェスティバルに行ってきました。

一日目に個人的な心の師匠であるフォーテットがでることもあって三日間参加したかったのですが、そこは曲がりなりともアイアム新社会人、そんなワガママは職場の課の会議と休日のイベント出勤とフトコロ具合が許しませんでしたとさ。

まぁそれでも大目当てのウィルコが観れればいいや!ということで三日目のみに参加することに。そしてその三日目の翌日は仕事というね!サイコーだぜこの野郎!

というわけでたった一日だけのフジロック参戦記、はじまりはじまり。

30日(土曜日)、仕事の都合で休日のイベントに参加。降ったりやんだりする天気にひひやしながら、夏フェスに負けないような盛り上がりを見せる盆踊りをそれなりに応援。大団円になりつつあるタイミングで離脱し、最寄りの駅へ。

深夜に都会に向かう電車に乗り込むと、高校二年のとき都会の予備校の夏期講習に参加するために夜乗ったことを思い出すなーとか何とか思いながら乗り込む。あっという間に東京へ。

そしてここから深夜バスの旅。「深夜バス」っていうから某テレビ番組の影響でシート三列のバスをイメージしてたけどがっちり四列じゃないか!これじゃくっついちゃうだろぉ、くっついちゃうだろうって言ってるんだ!
そんなこんないいながらもあっさり眠りについて気が付いたら新潟の苗場。

寒い。寒いよ。バカにされたらどうしようと思いつつ長袖着てきたけど十分だよ。むしろ皆俺以上の装備してるよ。俺甘かったよ許して。

少し歩くと雨が滝のように降ってきた。リストバンド交換所近くのよくわからない施設にて雨宿りするものの一向にやむ気配なし。まだダメージは少ないけどちょっと雨対策してきたくらいの格好なので不安に。周りはゴアテックス加工のクツとか標準装備できてるやん…どうしよ。

雨が少し弱まったのを見計らい意を決してにゅーじょー。フジロックの雰囲気にのまれるのまれる!ホントに山でやってるんだねー。


それでは観てきたアーティストの印象なんぞを。

・oh sunshine
雨から逃げるようにしてレッドマーキーに駆け込んだらやってたバンド。特に前情報無しでみましたがまぁ普通のバンドだなーと。途中でトーキングが入るとことかNYっぽさも見せるんだけどそれも含めて音が予想の範javascript:;囲内というか。途中でアコギとボーカルのみのスタイルになったけれどむしろそちらの方が音に自由さを感じたなぁ。

・Ringo Deathstarr
期待の新人ということで、結構楽しみにしてたバンド。これを観にホワイトいったら雨が本降りになってきて、ユニクロで買った防水パーカーがものの見事にずぶぬれの布と化し自分の体力を奪っていったのですが、そんな悪天候を吹き飛ばすくらいよかったですね。スリーピースながら自由度の高いギターを聴かせてくれて楽しかったよ!ベースの女の子は可愛かったけど、今後歳取るに従って微妙になりそうな感じもしたのでそんなには萌えなかった。あとまんまsoonみたいな曲があってお前どの口でニューゲイザーとか言ってるんだよと(笑)。なんにせよ今後おおいに期待できそう!

トクマルシューゴ
今回目玉の一つ。"port entropy"は一時期ずいぶん聴いたアルバムですし、こないだのヴァンダイクパークスフェスの中でも一番良かったので、やっと観れると思い期待していました。しかし何というか演奏が粗い…ドラマーの人のハジケっぷりも嫌いではないんだけど自分が彼の音楽に求めてるのって繊細に構築されたポップソングなんすよね。ライブでその音源のイメージを破壊して力強い世界を作っちゃうっていう人もいますけど、今回はどちらにも振り切れてなかった感じが否めませんでした。前はこんな感じだったっけ?うーん。

ここでちょっと休憩。何を観るとも決めずにフラフラする時間。ドラゴンドラに乗ろうかなとも思いましたが何となく「これは来年に回そう」という頭の中のお告げに従いその辺を歩きまわってフジロックの空気を満喫。小学生か。

Dachambo
フィールドオブヘヴンマジヘヴン!土砂降りだった雨がやんでちょっと晴れ間が出てきたときに観ましたが神がかってましたね!ダチャンボは前にROVOのフェスで観たのですがその時は「よくも悪くも快楽主義的だなー」という印象だったのですが、今回はその快楽主義が突き抜けた瞬間を観ることが出来ました!ハードロック直系のギターと派手なシンセ、そしてゴリゴリのツインドラムが織りなすトランス空間は最高でした。

高田漣
中村達也と斎藤和義のデュオのせいで道が大混みだったのですが、そこをくぐり抜けてまたオレンジに向かうボードウォークを歩いていると高田漣がやっていたので思わず見とれてしまいました。控えめながらも感触のいいアコギとソリッドさをもちながらも慎ましさを感じさせるドラムのデュオ、そして森の中という恵まれたシチュエーションもあって最高の雰囲気を出しておりましたね。今度CD買ってみるか、次のライブ観てみたいなーと思った。続けて良アクトを観ることが出来てとてもテンションがあがりました。フジさいこー。

・Tinariwen
ちょっと期待していたバンド。ミューマガで「砂漠のブルース特集」なんぞを読んだ時に一番出ていたバンドだったので音はどんなかな―と思っていましたが、いかんせん地味過ぎた…10年後にお世話になりますと心の中で言い早めに退散。

Mogwai
ここからグリーンステージ続き。高校の頃一番影響を受けたグループといっても過言ではないモグワイです。最初は端っこの方で観戦していたので何か音小さいなーと感じていたのですが正面に立った瞬間容赦ない轟音が。ライブには何度か行っているのですが意外とまだ聞けてなかったフィアサタンをやっと生で体感できて感激。それでも人少なすぎだよ…

Yellow Magic Orchestra
始まった瞬間はトイレに行ってて、「ああまあゆっくりでいいかな」とか考えてたんですがグリーンステージでなってる音が聞こえてくると気が付いたらダッシュしてました。わざと実際より遅れて表示するようにした上に粗い編集をするというクラフトワーク調に加工された映像も良かったのですが、何より音が今の音でした。それでずっと聴いてきたメロディが夜の苗場に鳴り響くもんだから、「俺の聴いてきた音楽はホントにすごかったんだ!嘘じゃなかったんだ!」と宗教信者の如く涙が。前半は特別な空間に入りこんでしまったかのような錯覚をうけてしまいました。後半はさすがに演奏にばらつきがあって年なんだなーと逆に安心しました。何にせよ神を目撃した瞬間。

・Cake
最後二曲のみしか聞けなかったのですが、こんなに地味な音楽を多くの人がホワイトで聴きいってるのかと思うと。最高の雰囲気でウィルコへ。

Wilco
さて今日の最大の目的。私の大学生活はウィルコとモーサムのみで作られていたと言っても過言ではないです。夜のホワイトで期待して待っていたのですが、来た瞬間ある点に気付く。
「あれジェフ太った…?」
しかしそんなことはお構いなしにスタート。序盤は最近のアルバムからまんべんなくやる感じで、何かちょっと調子悪そうな感じがした。ジェフも機嫌微妙そうだったし。しかしOne Wingのノイズアンサンブルをキメたあたりからすんなり曲に入っていけた感じ。今回は長身ギタリストネルスクラインが頑張ってたなぁ。新曲も何曲かやってましたが、”ヤンキーホテルフォックストロット”以降のウィルコの音楽性が、アヴァンギャルド畑で活躍していたネルスを迎えたことに顕著なように「昔ながらのカントリーVS最新の音響あるいはノイズ」の相克にあるとしたら、新曲はその一つの到達点なのではないかと感じました。ポップとノイズの融合の形がありましたよ。そしてそんなディープな現代的な音響世界を堪能したあと、ちょっとしたバンドからのプレゼントが。何と後半はハイパーアメリカンロックタイム!いやーMondayとかやるのは想定してましたけどまさかI got youが聴けるとは…最初のリフを聴いた瞬間マジかよ!と鳥肌立ちましたよ。素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。


その後ラストということでガンガンに盛り上がるThe Musicを尻目にツアーバスに逃げ込む。プリンスホテル泊まりたかったよ…というか次の日すぐ仕事とか止めて欲しかったよチクショウ職場め…

そんなこんなで朝七時に地元に戻り支度して仕事する羽目になりましたが、出演したアーティストが良かったこともあってか全体としてすごく楽しい時間を過ごすことが出来ました。学生時代にもうちょっと無理して来ても良かったなぁうん。あとフジロック一緒に行く友達が欲しかったよ…。

その他はenvy、your song is good、best coast、the killsなどがちらっと見た感じよさそうでした。the killsのTシャツをペアで着ていたカップルがいましたが何とも退廃的でかっこよかったなー。

あとご飯ですが、さすがに「フェス飯」なるものの先駆者なだけあってどれもおいしかったです。鮎の塩焼き、もち豚、パエリアなんぞを満喫しました。特に五平餅はおいしくて三本も買っちゃいました。三本でも五平(なぎらパイセンに最大の敬意をこめて)。

そうそう、今度はちゃんと雨支度しようと思います。それではまた来年!