2/24 LITTLE CREATURES presents "Re:TTLE CREATURES"@恵比寿リキッドルーム

友達に誘われてリトル・クリーチャーズのライブに行ってきました。 

自分自身はそれほどリトル・クリ―チャーズの良い聴き手ではないのですが、誘ってくれた友達が鈴木正人のコア・ファンでしかも対バンがZAZEN BOYZとtoeというかなり好きな二バンドだったので、その二つを楽しんで最後に生で聴いた好きになれればいいなぁ…という感じで行ってまいりました。

しかし最初のザゼンがすごすぎた!緊密な距離のバンドセットから繰り出される激烈なリズムは下手なメタルより鉄壁で、その上に乗るギターの音だったりシンセだったりがもう聴いてるこっちの腰直撃で否が応にも踊ってしまった!ザゼンは一年ほど前にエンケンのイベントで観てるんですがその時よりも格段に良かったです。特に素晴らしかったのが”Weekend”。同じフレーズを反復し続けるギターとともに松下氏のドラムがバキバキながら的確なリズムを叩き続けるので、破壊力のあるハンマービートを延々聴いている感覚に襲われもう体内時計がおかしくなってました。今回のライブで松下氏はパワーとともに優れたジャーマンプログレの解釈を持つ素晴らしいドラマーであり、そしてなおかつ各々のパートの潜在能力と、向井秀徳のバンドの統率力と目的意識が貫徹していることを感じさせてくれました。「法被を着たツェッペリン」というよりも、CANがオルタナと80’Sサウンドの洗礼を受けてなお現代のサウンドで再現されたらこんな音楽になるんだろうなー。あまり熱心に追っているバンドでは無かったのですが、俄然次のアルバムが楽しみになってきましたね!

続いてのtoeは、大好きなバンドなんですが今回はいまいちでしたね。それまでの音の分離がはっきりしているザゼンから五人体制でアフリカンなリズムを全員で奏で始めた序盤に移行した際に、音がゴチャゴチャしていて聴いていてあまり心地よいものでは無かったのが正直なところかなーと。パーカッシヴなアフリカンリズムは今流行りではありますがちゃんと用いないとセンスが問われる難しい代物なんだなと痛感しました。あと”グッドバイ”はすごく好きな曲なんですが総じて粗っぽい演奏だったのでちゃんとやって欲しかったとがっかり。終盤の四人体制は演奏に熱があってよかったのでまぁいいかな。

で大トリのリトルクリ―チャーズ。最初こそ息がなかなかあってなさそうでヒヤヒヤしましましたが、中盤からはペースに持ちこめていたように感じました。青柳さんの伸びのあるヴォーカルも素晴らしいのですが、やはりこのバンドは鈴木正人でしょう。キーボードに座って音を出したり、ベースに持ちかえてテクいフレーズを弾きこなしたりしてとにかく見ていて飽きさせません。このバンドの音自体が地味といえば地味なのでどうしても華がある鈴木氏を見入ってしまいます。そうこうしてるうちにバンド全体の磁力がゆっくりと会場を包み、世界に浸ることが出来ました。とてもアダルトな楽しみを提供するステキなバンドだと思いましたよ!

いいイベントに来ることが出来たと感じています。誘ってくれた人ありがとう。