二日目

アンカラ

アンカラ・エクスプレスの社内で目が覚める。起きると窓の外に広がるのは異国の風景。まるで現実感が無くて不思議。


トルコの鉄塔はやや変態的。この形のやつはこのあともたびたび見た。

ちょっとゆっくりしてから朝食でも食べにいこっかなーと思っていると駅員さんがきて「もうすぐアンカラに着きます」という。急いで支度して出口の近くで待つ。駅員さんと少し喋る。

アンカラ駅に着いたのは朝七時半ごろ。「アンカラ着くよー」と言われてから結構待たされたため何だよ朝食食べれたじゃん…と思いながらもアンカラに降りる。天気はこれ以上ないくらい快晴。冒険心が昂ぶる。

駅に着いて「カッパドキア行きたいんですけど」と人に聞いてみるもいい返事は返ってこない。アンカラ駅前をうろうろした挙句アンカラの中心地クズライに行けば何とかなるかも、と思い歩いて向かう。

アンカラはとても都会的。しばらく道に迷って、クズライ駅の近くの公園で暇そうにしている警官さんに上記の質問をすると「オーケイ、カモン」と言われてついていくことに。着いたのは地下鉄の駅。
「ゴー、ダウン、レフト、ゴー!」との明快な説明を受けてその通りに行くと…改札口。地下鉄に乗れってことか。というわけで調べてバスターミナルがある駅に向かうためやたら冷たい駅員から何とか切符を手にいれて地下鉄で向かう。

地下鉄で目標の駅に着き、オトガル(トルコのバスターミナル。各都市に必ずある)に向かえば何とかなるだろ…と思っていた僕の目の前に広がったのは


おびただしい数のバス会社の受付。どうしていいか分からず中央のインフォメーションのおねーさんに聞くもよくわからず。ヤバいどうしよう、とりあえず荷物重いし水飲んで休むか、と思いベンチに座ってガイドブックを見ると「アンカラからカッパドキアへはメトロ社とネヴシェヒル社がバス出してますよー」との記述を見つける。これだ!と思い早速行動。結果ネヴシェヒル社のバスが都合がよかったため即決。バスを待つ。

カッパドキア


バスに乗る。トルコ内での移動はバスが基本となるため早く慣れておかなきゃな、と思っていたがベンツ社製だったためか思ったより乗り心地がいい。しかもやたら水やら香水やらサービスをしてくれる。バスは楽しい。ひたすら無限に広がるかのような荒野を突き進んでいく。興味深いのは日本の会社が結構あること。外国の景観に浸っていて突如トヨタとか出てくるとびっくりする。あとイスラム寺院が一定の間隔であった。まぁ日本で言う神社みたいなもんだから当たり前か。

バスはネヴシェヒルに到着。バスを降りると客引きにつかまり、中に連れて行かれるが、客引きには注意しろという事前の情報に従って強めに拒否。日本じゃありえないかも。結果今日の目的地ギョレメ行きのバスにタダで乗れることになる。

ネヴシェヒルからギョレメへのルートは、ギョレメ・パノラマを通る。景色に圧倒されて凄い所に来てしまったんだなと今更ながら深く感じる。写真撮りたかったけど乗客の目線が怖かったので無理だった。ギョレメ・パノラマ - Google 検索こんな道を行く

そんなこんなでギョレメに到着。

岩山と人々が共存している素敵な場所。一か月ぐらいなら住めると思った。早速今日の宿を探さなければならない。幸いガイドブックに安いペンションがたくさん載っていたのでよさげなところをバス内で目星をつけておいた。というわけで一件目を探しあてて、つたない英語で話しかけてみる。

ハロー。ドォユゥハブアルームフォートゥナイ?…ノー?サンキュー。


ええーい一件目で断られたからって何だ!と自分を奮い立たせて二件目へ。聞いてみると「今来た女の人でシングル一杯になっちゃったけどダブルの部屋シングルの値段で泊まっていいよ」とのこと。ありがたい。即ここに泊まることにして荷物を部屋に置く。ツアーの説明も受けるが興味が無いので返事を待ってもらって野外博物館へ。

ギョレメ野外博物館


奇岩ばかりの荒野の道を40分ほど歩いて到着。ギョレメ野外博物館は、昔キリスト教徒が住んでいた岩窟教会を展示している所。内部に入って当時フレスコ画を見ることが出来る。


野外、しかも大自然内にあるので見学も一苦労。よくこんなとこ住んでたよなー。


でも昔の人が生活していた痕跡なんかを見るとわくわくします。




こちらは博物館の中でもさらに別料金のクランクル・キリゼ(暗闇の教会)。フレスコ画の保存状態がよく、その迫力に圧倒されます。オッサンがハアハア言いながら写真撮ってました。


ユランル・キリゼ(蛇の教会)。蛇退治してますね。

一通り見た後博物館の外にあるトカル・キリゼへ。



青の使用が特徴的。内部いっぱいに広がっていて美しいです。


地下にも何かあるのか!?

その後はローズバレーを見に行くために来た道を戻る。

伸びるアイスうめぇ


犬が可愛いのは世界共通

ローズバレー

そしてローズバレーに向けて途中から北の方へと進んでいく。しかし引くぐらい人がいない。ホントにここで会ってるんだろうか…と不安になりながらも進んでいく。

日が傾き始めたころ、ようやくそれらしい場所に着く。

夕暮れのなかで、まだ暑いんだけれども乾燥した涼しい風が通り抜けて気持ちいい。今この風景を見ているのは自分一人だけで、それは優越感もあるけど凄い孤独だな、って感じました。濃密な時間。


反対側にみえたオルタヒサル。

ギョレメでの夜

日が暮れないうちに戻る。宿に帰って、腹が減ったので「どこかいい店はないか」とオーナーに聞いて近くの店へ。思えばちゃんとした食事はこれが初めて。


ナスとトマトキャベツの炒め。まぁミートソースです。抵抗感ゼロ。

その後夜の町中を探索。観光地なだけあってムードがある。ある食堂で日本人と思しき人が流暢なトルコ語トルコ人と会話して盛り上がっていた。文化を生きるってことは言語の獲得なんだな、と強く実感した。


CDバーニング!「CDに焼く」って表現は世界共通なんだろうか。


そしてもう疲れたのでペンションに帰って

寝る。