FUJI ROCK FESTIVAL’12 


今年も行ってきましたフジロック。今年はまさかの3日間オール晴天で,去年痛い目を見た雨の対策ばかりを考えていた私は真逆の痛い目を見ることに…。しかも仕事が忙しすぎで金曜の夕方仕事を終えて出発し月曜の朝には職場直行というかなり強行日程でした。しかしながらとても楽しい時間を過ごせましたよ。

7/27(金)

現地に着いたのは初日の深夜。そこから荷物を下ろしてもう夜も遅いので明日に備えて寝よう…
とは思ったもののライブは観る。だってパレスオブワンダーは深夜もワンダーなんだもの。

・LINDIGO
クリスタルパレスに入ると初っ端からトーキングヘッズの曲のさらにメロディ部分を排したかのような強烈なパーカッションによる反復リズムが展開されていました。踊る踊る。さすが深夜の無国籍バー,既に異次元の世界でございました。最高。

・ONDA VAGA
最高のワールドミュージックに続いてさらなる最高の音楽。アルゼンチンの旗があったので南米のバンドらしいのですが、熱いラテンのリズムに哀愁ある旋律が重なりすべてが混然とした音楽に会場全体が熱狂。音楽の奇跡を目の当たりしているかのようだった。すごいよー。

7/28(土)

SPECIAL OTHERS
朝からグリーンステージには満杯の客。このバンドは昔から掴みどころのないグループだなと思ってたんですが、ボーカルをとる曲とかやるようになったんですね。音出しの時に軽く演奏してたSTARはやって欲しかった。

・MONO with the holy ground orchestra
去年はモグワイが来たけど、今年はMONOとEXPLOSIONS IN THE SKYが来るのでやっぱり爆音シンフォニックロックを野外で聴くのは騒音に厳しい日本のフェス環境だとフジぐらいしかできないよねー。というわけで鑑賞。あなたたちこの音出すのにどんな機材使ってるんですかと思ってしまうバンドサウンドは健在。しっかしオーケストラ部分全然きこえなかったな…。

・ONDA VAGA
オレンジにて再度参加、というよりもいるつもりなかったんだけどあまりの暑さにどうしても食べたくなってしまったかき氷屋でまさかの40分以上待ちという目に遭い自然と観てしまうことに。忌野清志郎”デイドリーム・ビリーバー”カバー(日本語完コピ!)も含むライブは前日クリスタルパレスで観た熱狂をそのまま会場を広くして行ったものだった。倍以上の観客が一体となって踊り狂うのは圧巻でした。このバンドは本当にすごい。

ROVO
やっぱりROVOには『FLAGE』『MON』のころのイメージを追い求めてしまうのよねー。最初の"SHUKNA"はここ最近で一番だったけどそれ以降のメロディとリズム重視路線はイマイチしっくりこない、とか言いつつしっかり踊らせていただきやした。

・ELVIN BISHOP
今の仕事の上司の命令で観に行った。最初は演奏もあんまりあってなくておい大丈夫かよと思ったりもしたけど、後半はしっかりとしてました。ニューオーリンズ演奏家たちによる飾らないエンターテイメントショーという趣き。途中観客席に入り込んできたエルビンさんの方にしっかりタッチさせてもらいました。

・ONDA VAGA
まさかの三度目の鑑賞。もう場所なんてどこだろうと関係なく彼らが音を鳴らせばそこはアルゼンチンだし観客は否が応にも盛り上がってしまうのさ!こんな風に異国で迎えちゃったんだしもう再度日本に来るしかないよね。


7/29(日)

toe
昔のこのバンドはすごく好きだったんだけど、最近のライブはイマイチだったことも多くこの日もあまり期待しないで観ましたが、いや良かった!1曲目をグッドバイにした強気のセットリストの通り、スパニッシュなギターを前面に押し出している今の姿をプレゼンすることに成功していたのでは。

井上陽水
1曲目の西へ東へでもうやられた。前半がかなりブルージーさを感じさせる進行だったので今回はロックさを前面に出して,あんまり歌謡曲みたいなのはやんないのかな…と思いきやリバーサイドホテルに夢の中へに傘がないに少年時代…「あ、それやるんだ」と思い続けたwあの独特の声の世界で完全にもってかれたなー。あとギターが爆音でしたな。

RADIOHEAD
夜のグリーンは最高の雰囲気。そして分割画面で示されるメンバーの姿。始まりは新作からのlotus flower。この時点でもう最高だと思いました。ロック調の曲はあまりなかったセットリストでしたが、バキバキだったmxyomatosisといいベンズからやったPlanet terexといい,洋楽聴き始めの高校生の頃に参加した2004年の来日を思い出すものがありました。あの頃は「次に観れるのは大学生になってからかな」と何となく思っていたりしたのですが,前回の来日を通り越して気が付けば自分も社会人。もう8年にもなるのかと思うと感慨深いものがあります。かつて根暗すぎて青春をこれでもかとばかり無駄にしていたダメ高校生も,ほぼニートな大学生を経てヘッポコ社会人となってしまいました。洋楽を通じて自分が成長したか?と思うと微妙なところは多いですが、あの頃茨城の田舎で某掲示板の実況を見ながら苗場に思いを馳せていた自分が今のその現場にいることを思うと,時は確実に流れているのだと思わされますね。



全体的には,もうこれ以上はないのではとさえ感じた去年を確実に上回っていたと思います。なにより各ステージの音響が素晴らしくどのバンドを観ても平均以上には感じられたのが大きいです。満足度の高いフェスを続けるのに苦労は多いかとは存じますが,しかしここまで楽しめる空間はそうありません。質の高い文化を保証するイベントとして,今後も継続していくとよいですね。

あともっと休みを寄こせ俺の職場!月曜早朝に新宿解散でそのまま出勤とか鬼か!以上愚痴でした。